フィギュア写真の撮り方 眼のテカリを防ぐ

2015-01-16 カテゴリ:カメラ タグ:

フィギュア撮影で難しいと思うのが、眼のテカリ・反射を防ぐこと。

フィギュアは多くの場合2次元のキャラクタを立体化したものだ。2次元のキャラクタには3次元の立体物にはない特徴がある。その典型的な例が眼のハイライトに見られる。

御坂美琴姉貴を例に示す。

貧乳だからってバカにしないでよ! ケツはむっちりしてるんだから!

貧乳だからってバカにしないでよ! ケツはむっちりしてるんだから!

2次元キャラクタの眼は、おうおうにして次のような構造となっている。

白目>虹彩>瞳孔>ハイライト

白目の中に虹彩があり、その中心付近に瞳孔がある。そしてそれらの上にハイライトが置かれる。

ハイライトは、表面が光源を鏡面反射することによって生じる。表面が光を強く反射する、テカテカしたものであることを示すものだ。

また、本来ハイライトは光源の位置と形状によって見え方が変わるものだが、2次元のキャラクタにおいては記号化され眼の付属物として固定されて描かれる。フィギュアにおいても眼のハイライトはそのように扱われる。

もうひとつ、2次元キャラクタ特有の表現として、俗に「天使の輪」と言われる髪の毛に生じるハイライトがある。この天使の輪は、頭を切り取るような形で描かれることが多い。髪の毛が光を反射して艶があることを表現している。

しかし眼のハイライトと違い、この天使の輪がフィギュアに描かれることはない。なぜなら天使の輪はキャラクタの向きによって描かれ方が大きく変化するからだ。眼のハイライトは眼の付属物として描かれ方が固定されているが、天使の輪はそうではないのだ。

つまりフィギュアにおいて眼は、光を当てずとも光が当たっているかのような状態となっている。フィギュア撮影に際しては、眼に2重の光が当たっているということを意識する必要がある。

上記に例示した写真ではあまり目立たないが、右目の下部にうっすらと光の反射が現われているのがわかる。これは元々フィギュア自体に描かれたハイライトと、実際に当たっている光によって生じたハイライトに不整合があることを示している。

次に例示する写真ではさらにこれが顕著だ。

困り顔の御坂美琴

困り顔の御坂美琴

この例でははっきりとわかるレベルでライトが反射してしまっている。とはいえまあキレイには撮れたので別にいいかと思って公開しているのだが、本来であればこうした不格好な反射はなるべく抑えるべきものだ。

眼のプリントがマットな質感であればこうした悩みは減るのだが、このフィギュアのようにツヤのある質感の眼を持つものには注意が必要だ。

フィギュア撮影に際しては、眼にこのような光の反射が現われることを防ぐことを心掛けたい。