serial experiments lain Blu-ray BOXを買った

2015-11-24 カテゴリ:アニメ タグ:

serial experiments lainのBlu-ray BOXを買った。Amazonで値引きされて10,389円だった。

このアニメが放送されたのは、確か俺が大学の夏休みで帰省していた頃。深夜に音低くして見ていたのと、たまに見忘れたりしていたのとで、さっぱり内容が分からなかった。ただ何となく気になっていて、いつか見たいと思っていた作品だった。

lainのBDBOXは2010年にも出ていて、そっちはかなり高額。今だと新品で50,000円近くする。そう言えば5年前に「ちょっと高いな」と思ったような気がする。たぶん当時は購入を見送ったんだろう。

1998年の作品なので映像は当然4:3のSD。しかし今の技術はすごくて、言われなければアップスケーリングとは気付かないレベルの画質となっている。もちろん、場面によってはいまいちなところもあるんだが、全体的にはかなり見やすく綺麗に仕上がっている。

ちょっと前、二次絵を得意とする画像拡大ソフト「waifu2x」が話題となったが、lainのBDはあのレベルに近いクオリティを実現しているように思う。画質についてはあまり期待していなかったので、かなり驚いた。

画質について、たまたま見つけたニュース記事に詳しく書いてあった。単純なアップコンバートではなく、フィルムから再撮影したんだそうだ。

デジタルの方はTV地上波アナログ放映時の解像度、NTSCは640×480。これを1520×1080にする。いくらがんばっても引き伸ばすだけではボケボケの画像になるため、アップコンバートではなく再撮影を敢行! 一部問題のない部分のアップコンバートはありますが、ほとんどのシーンが処理しなおされていることで、見違えるほどきれいになっています。

http://www.excite.co.jp/News/reviewmov/20101118/E1290016645138.html?_p=2

買ってから3話まで見たんだが、音ありでちゃんと集中して見ているにも関わらず内容があまり理解できない。今のところ、自殺した四方田千砂と、サイベリアにいたレインそっくりの女の存在が大きな謎となっており、それに対する興味が物語への意識をギリギリ繋ぎとめている。

しかしこれ、当時毎週見ただろうかと考えると、よっぽどこの世界にハマらない限りキツいような気がする。まだ3話だから作品全体を云々することはできないが、音なしで見ていた時とほとんど印象が変わらない。とにかく分かりにくい。そんなわけで内容を面白いと感じられるか、この先もちょっと微妙な感じがしている。

一方、絵柄についてはかなり好印象を持っている。さすがにファッションについては古さを感じるところもあるが、顔や目の描き方は割とリアル志向であまり時代を感じるところがない。

lainが放送された1998年からすでに20年近く経っているが、この間、時代を象徴するような絵柄があまり登場していないように感じる。

80年代とか90年代はそれぞれ時代を象徴するような人物表現があったように思うのだが、この20年についてはそういう象徴的な表現が見当たらない。

俺の感性が鈍っただけなのかもしれんが、表現が多様化して象徴化し難くなっているような気がする。最近Dアニメでよくアニメを見ているんだが、2005年以降の作品はもうあまり絵柄で年代を推測できなくなっている。

ちょっと話が逸れたが、lainの絵柄は古さを感じさせないものなのでその点では見るのが苦にならない。

lainと同じく「昔少し見て気になっていたアニメ」として2001年放送のエンジェリック・レイヤーがある。

見ていた当時は最新の絵柄だと感じていたものだが、今見るとかなり古さを感じてしまう。その少し前に放送されたカードキャプターさくらも、やはり今見ると感情表現の手法に古さを感じる部分がある。

そういう意味で、lainはアニメ特有の装飾的な表現手法は極力排した結果、ユニクロとか無印良品みたいな時代を感じさせないシンプルなものとなったのかもしれない。